

津軽野の中心都市、弘前を訪れる人に忘れがたい思い出を残す、古城と桜、岩木山、ねぷた祭り、お山参詣等史跡、伝統の芸能等と共に藩政時代に生まれ育まれ今にその形をとどめて居るものの一つに下川原の土人形がある。
かつては津軽十万石の御用窯として数々の名器をも産出したものである。
今民間の愛玩に依って残された土人形の数々を試みにその一つを手に把られよ、津軽の庶民生活の臭いが純朴な単純化されたその姿態のの中にいみじくも表現されているではないか。
津軽の人々にとって之等の鳩笛、めんこ、雪踏み、もほ鳥、笛コ等々は総て幼なかりし童時代の想い出と遠い昔の平和をしのばせるものがある。
弘前の中心を流れる土淵川の上に今も昔に変わらぬ土地と手法に委ねられて日々新たなる粧いを伝統の中に持ち続けて作られて居る。
(郷土玩具保存会記)